「これからの農業革新の方向」
「省力・早期改良化の技術開発」
2016年度の日本農業検定1級の【問15】では「樹体ジョイント仕立て」について問われた。省力・早期改良化の技術としては「DNAマーカー選抜」と「樹体ジョイント仕立て」が公式テキストでは紹介されている。この2点については押さえておきたい。
2016年度本試験問題より
【問15】これからの農業革新技術として、果樹の各樹種で、早期成園化・栽培管理の省力化・樹勢の均一化を実現し、注目されているのは、次のうちどれですか。
-
-
棚仕立て
-
樹体ジョイント仕立て
-
一文字仕立て
-
低樹高仕立て
【解答】2
選択肢1「棚仕立て」とは果樹の整枝法の一で、竹・木・針金などで網の目のように棚を作り,果樹の枝をその棚に沿わせるもの。選択肢3「一文字仕立て」とは地面に対して平行(一文字)になるような2本の主枝を畝(うね)に沿って延ばし、その主枝から結果枝を立てた整枝法。選択肢4「低樹高仕立て」は樹高を低く成形する仕立てのこと。収穫時に作業がしやすく脚立等が不要で転倒リスクも防げる。問題文にある「早期成園化」「栽培管理の省力化」「樹勢の均一化」となると選択肢2の「樹体ジョイント仕立て」が解答となる。
「2017年度試験対策」
2017年度の試験については2回目となります。実際のところどこまで試験問題が変更になるのか見当もつきませんが、それなりの対策が必要かと思われます。
- アメリカではDNAマーカー選抜によりイネの染色体マッピングがなされ「病害虫への抵抗性」「出穂の早晩性」「桿長(かんちょう)」「耐冷性」「食味」などの主要形質遺伝子の情報をもとに、新品種の育成が進んでいる。
→× アメリカではなく日本。日本は先導してゲノムの全塩基配列の解読を終えたイネ新種育成が進んでいる。
- DNAマーカー選抜は「早期成園化」「栽培管理の省力化」「樹勢の均一化」につながる
→× 「樹体ジョイント仕立て」 の説明である。
樹体ジョイント仕立てについては、公式テキストでナシ、リンゴ、モモなどの例で写真が掲載されています。また、本文にはウメで成園並みの収量、リンゴ、カキ、スモモ、イチジクで早期多収を実現という例がだされている。これら実例を頭に入れると思い出しやすいかもしれない。
-